デザイナーが転職を8回できた理由とは?

ここあです。

 

僕は広告業界で20年デザイナーとして働いて独立したのですが、

その間、転職を8回ほどしています。

 

もちろん、だからと言って違う業界の転職とか、

アルバイトを8回したとかではなく、正社員のデザイナーとして

デザイン制作プロダクションを8回ほど移籍しています。

 

なので、もしも今、デザイナーをしていて

会社勤めで悩んでいる、転職をどうしようか悩んでいるあなたは

ぜひ参考にしてください。

 

デザイナーがなぜ8回転職したのか?

もともと僕は4年生の一般大学を出てから専門学校に通い、

通常なら20歳でデザイナーになるところを

就職浪人もあって5年遅れの25歳で初めて就職を果たしました。

 

当時僕が最も驚いたのは、同じ25歳でも新卒デザイナーの僕と

すでに5年のキャリアがある先輩デザイナーとの差です。

 

正直、一緒に仕事をしていて「マジでヤバい!」と思ったし、

技術職の5年がこれほどまでに大きいのか、

入社してすぐに実感しました。

 

なので、僕は5年遅れでスタートしたブランクを少しでも埋めるため、

スキルも知識もできるだけ早くたくさん身につけようと

デザイナーになった時からそう考えていたのです。

 

また、当時の先輩から「3年おきに転職した方が良いよ」と

すすめられていたこともあり、プロのデザイナーとして

早く成長するためにそうした教えも守りました。

 

ちなみに先輩が3年で転職した方が良いと言った理由は

  1. 年目:慣れない仕事をとにかくこなす年
  2. 年目:前年度の仕事をおさらいを兼ねてこなす年
  3. 年目:慣れた仕事に自分のアイディアを足し応用する年

 

実際、ここまで仕事を回すと、制作プロダクションというのは

ある程度クライアントが「担当制」のため、成長が止まり、

 

技術職とも言えるデザイナーにとって

長く在籍しているメリットがほとんどありません。

 

しかも、長く同じ会社に在籍していても給料はそれほど大きく変わらず、

むしろ仕事の負担だけがどんどん増えていくだけ。

 

なので、僕は転職をする際にダメ元で、

希望給与はかなり高く履歴書に記入し、

それでも面接に呼んでくれる会社にだけ面接に向かい、

 

同時に会社の内情を面接の担当者から根掘り葉掘り

  • その会社がどんな方向を目指しているのか?
  • その会社からデザイン業界や広告業界がどう見えているのか?

 

自分が面接されるというよりもむしろ、

広告業界や他の制作プロダクションの情報収集という意図を持って

定期的に「こっそり」と転職活動をしていました。

 

実際、そうして転職をするしないに関わらず、

他の会社の面接官とコミュニケーションを取ることで、

  • 自分が今いる会社が時代性に合っているのか?
  • 設備投資は遅れてないのか?

 

そうした気付きを得ることができましたし、

そして何よりも最も大きいのが、

 

自分の市場価値が一体いくらぐらいなのか

転職活動をすることで、常に自分の価値や立ち位置を図ることができ、

今すぐ転職すべきか、会社に留まるべきかも判断することができました。

 

また、会社を移籍することで、

いろんなデザイナーと会うわけですが、やはり転職回数が少ない人ほど

 

デザインの振り幅や知識、スキルのどれもが劣っているという印象が

正直、否めなかったのは事実です。

 

そもそも1つの会社にいても、よほど大きな制作プロダクションでなければ、

担当できるクライアントの数も限られますし、幅広い仕事ができないと

デザイナーとして経験を積んで成長することができません。

 

逆に言うと、デザイナーは技術職ですので、

幅広い仕事のジャンルや引き出し、無理難題をいかにクリアしてきたか?

仕事の条件が厳しい時ほど機転が効くアイディアを出せる人が重宝されます。

 

なので、僕は転職を繰り返す度に給料が下がるのではなく

むしろ上がりましたし、退職届けを社長に叩きつけた時に、

最大で「10万円給料を上げるから」と交渉を持ちかけられた経験もあります。

 

こんなこと言われたら今まで自分がどれだけ安く使われてきたか

腹が立って仕方なかったですし、

 

辞めると決めた時点で会社に残る気がありませんので、

僕はいくら交渉されようが思い止まることはなかったです。

 

つまり、給料が安いと嘆く前に、自分で給料をあげる努力をしなければ、

デザイン業界では給料は上がりませんし、同じ会社に居続けても、

第一線のデザイナーとして定年まで働けることはまず無理ですので、

 

いろんな経験を積み、自分の価値を高める意味でも

何社か転職はしておくべきかなと思います。

 

デザイナーの転職は何歳までが有利か?

これはあくまでも僕の体感ですが、

デザイナーに求められるのは若さと体力、発想力です。

 

なので、

転職がしやすいのは20代まで。

 

特に未経験の場合、30を超えると

デザイン業界の転職は無理だと思っていても良いぐらいです。

 

僕は実際に採用面接もしてましたが、

デザインの制作プロダクションというのは基本的に

人を育てる余裕はなく、常に即戦力を求めています。

 

なので、30代の未経験者なんてどこも欲しいとは思ってません。

会社は学校ではないですからね。

会社で学ばせてもらおうなんて甘い考えを持つのはやめましょう。

 

ただ、若ければ体力があり、会社はいくらでも使うことができますので、

体力と伸びしろ、吸収力や吸収速度が30代に比べ圧倒的に早いというのもあり、

20代の未経験者は比較的採用されやすいというだけです。

 

あくまでも期待値だけで採用されるのが20代。

 

逆に30代になったたら、基本的にデザインの制作よりもむしろ

  • 社内のチームをまとめたり
  • クライアントと折衝したり
  • クライアントにプレゼンしたり

 

そうしたコミュニケーション能力や

リーダーシップを求められるようになりますので、

そうした力や経験が少ない人は30代での転職は厳しくなります。

 

いずれにしても20代は転職しやすく、30代になると若干厳しくなりますので、

転職して経験を積むならできるだけ若いうちに動いておくのをおすすめします。

 

逆に40代になるとほぼ転職は不可能ですので、

独立を視野に入れてないなら、40代になる前に会社から追い出されないよう

確実に役職をもらい、自分のポジションを確立するようにしてください。

 

どうやって8回も転職したのか?

僕がどうやって8回も転職できたのか?

 

できた理由は2つあります。

 

1つは、常に転職サイトをチェックしていて

気になる会社があれば、転職するしないに関わらず応募して

情報収集のため定期的に面接に行っていたから。

 

つまり、自分が会社を辞めることなく「コッソリ」と

様子を伺うつもりで面接に行けば、緊張することもありませんし、

面接を受けた会社との相性や待遇が良さそうなら転職すれば良いので、

 

定期的に情報収集のつもりで面接に行っていたというのが、

転職回数につながった要因の1つでもあります。

 

しかも、こうして定期的に面接に行っておくと、

面接慣れもできますので、いざ「本命」の会社が見つかった時、

緊張することなく臨めるというのも大きいです。

 

そしてまた待遇面の話では、面接官の顔がどう見えるかで

自分が希望給与分だけ評価されて見られてるのか?そうでないのか?

市場価値に合っているかを自分で判断ができます。

 

2つ目の理由は、常にクライアントのデザインを提案する時、

ポートフォリオを意識して」デザインのラフを作っていたという点です。

 

そもそもデザイナーの仕事はほぼ100%受注仕事であり、

言い換えるなら「やらされ仕事100%」です。

 

なので、現場仕事は大半が退屈な仕事で、

自分でどう楽しんでデザインするかがポイントになります。

 

実際、大半のデザインはデザインのことが分からない素人に

ぶち壊されてしまいますし、プレゼンの仕方を誤ると、

それこそデザインの効果があったもんじゃない

 

クライアントの自己満足な芸術作品に仕上がってしまいます。

 

だからの僕は少しでも楽しく仕事をするため、

常に自分の仕事がやらされ仕事にならないように

工夫しながら作ってましたし、

 

毎回クライアントにぶち壊された不本意なデザインを

「僕の作品です」と面接に持っていくのは、

そもそも僕のプライドが許しませんでした(笑)

 

実際、クライアントの目が入ったデザインって

自分のセンスで作ったデザインではないですからね。

 

人のセンスのデザインを面接で見てもらうって

どう考えてもおかしいですよね。

それで不採用になったらマジでムカつくじゃないですか(笑)

 

なので、僕はクライアントにデザインを見せる時は必ず、

自分のアイディアやエッセンスを思いっきり入れたデザインも提案し、

没ればポートフォリオの作品に入れるという

 

一度で二度美味しい」提案をクライアントにし続けてました。

もちろん大前提として、クライアントの要求を満たすものしか作ってません。

 

実際、名の通った有名な制作プロダクションで

デザインの年鑑に出てくるような仕事をしてる人なら

 

クライアントと作り上げた仕事の方が、

人に見せられるデザインになると思いますが、

そうではない会社の場合、作品になる仕事なんて酷いもんです。

 

つまり、常に転職を意識しながら、自分の知識やスキルを

高める努力を続けているかいないかで当然、

転職のしやすさは変わりますし、

 

僕は自分を成長させるためには転職しかないと思っていたので、

やらされ仕事も「自分が楽しめる仕事として」変換しながら、

人に見せたくなるようなデザインを常に考えて作っていました。

 

だから当然、面接のプレゼンでは自分の思い入れのある作品や

しっかりと意図を持って作ったデザインでまとめることができたので、

面接官に突っ込まれてもつまずくことなく

 

むしろハキハキとイキイキとプレゼンできたというのが、

面接での好印象を獲得し、採用に繋がった理由でもあります。

 

なので、僕は制作会社を定期的に変わるという思いで常に仕事をしていて

戦略的にデザイン制作を行なったり、面接にも定期的に行っていたこともあり、

その結果、8回という転職回数につながったのです。

 

つまり、転職というと「不満だから会社を辞める」というパターンが多いですが、

 

逆にデザイナーの場合は、

  • スキルアップする
  • 給料をあげる
  • 経験を積む

そうした自分の成長のために転職を重ねることで、

 

将来的なデザイナー人生にもかなり大きく影響してきますので、

転職を逃げとして使うのではなく、むしろ、

自分の人生を豊かにするために使って欲しいと思います。

 

デザイナーの転職回数は不利ではないのか?

僕は20年で転職を8回重ねたわけですが、

転職回数を不利に感じたことはありません。

 

むしろいろんな経験を積んだことで、アピール材料が増えましたし、

入社後も転職経験がいろんな仕事に役立ちました。

 

もちろん、転職回数が多いと我慢が足りないんじゃないかと

わけのわけらない想像をする面接担当者もいるみたいですが、

そもそもそういう会社からは面接に呼ばれませんし、

 

逆に転職回数が多い人ほど面接に呼ぶという会社もありました。

 

特に今は経験値が重視されますので、

転職している人ほど有利という印象が強いです。

 

なので、転職回数が問題なのではなく、

自分がなぜ転職を繰り返しているのか」その理由と、

転職によってきちんと成長できているのか?という方が重要になります。

 

逆に転職経験がない人は、仕事の幅も奥行きも広がりませんし、

クライアントは「マンネリ化」を非常に嫌いますので、

アイディアがすぐに枯渇するデザイナーは

 

クライアントから「担当をチェンジしろ!」と言い渡されてしまいます。

僕はそんなこと言われたことないですし、むしろ

担当替えで「最後の砦」になっている側でした(笑)

 

つまり、デザイナーはいかにクライアント担当者を飽きさせることなく、

納得のできるデザインが提案できるか?

デザインの提案力は常に求められますので、

 

逆にいろんな経験を積んでいれば、違う業界のアイディアを

デザインに応用することで新しい斬新なアイディアを提案することができ、

クライアントから高い評価をもらうことも可能です。

 

いずれにしても、待遇面や労働環境の悪さを嘆いても

採用には至りませんので、

 

採用担当を納得させられるだけの転職理由をきちんとまとめ

誠実に伝えることが大事です。

 

そうすれば、採用担当には必ず自分の思いが伝わりますので、

転職回数がどうと言うよりもむしろ、転職理由や退職理由、

その会社の志望動機の方が重要だと言うことです。

 

ですので、転職回数はよほどでない限り、

不利にはなりませんし、むしろ自分が成長するきっかけになりますので

自分の価値を高める意味でも、積極的に転職はしてください。

 

結局、転職を8回してどうなたったのか?

僕はデザイン制作プロダクションの転職を8回ほど行いましたが、

その結果、どうなったかと言うと…

 

今は独立して過ごしています(笑)

 

もともと僕には独立思考はあったのですが、

グラフィックデザイナーが独立しようとすると、

確実に印刷コストがかかり、印刷リスクも降り掛かるため

 

僕は自分が独立しやすくなるタイミングが来るまで

じっと劣悪な労働環境で我慢しながら、

自分を高め会社を辞める機会を伺ってました。

 

そもそも、デザイン業界や広告業界は真っ黒の業界なので、

居心地の良い制作プロダクションなんてありませんし、

 

最初は転職すれば少しぐらい労働環境が良い会社に出会えるはずと

期待したりもしましたが、結局転職を重ねて分かったのは、

同じ業界にいたら、転職をしても状況は何も変わらないということです

 

だから僕は会社を辞めて独立しましたし、

グラフィックデザインができれば、Webデザインは余裕でできます。

 

もちろん、紙とは違って考える部分は変わってきますが、

デザインの考え方そのもの=クライアントの目的を果たす

という部分では、紙もWebも変わりませんので、

 

特に苦労することはありませんし、

むしろ印刷リスクや刷り直しのリスクが無くなったことで

グラフィックより明らかに気持ちが楽です。

 

なので、1つ言えることは、

  • 労働環境が悪い
  • 待遇が悪い
  • 人間関係が悪い
  • 仕事内容が悪い

 

いろんな悩みは尽きないと思いますが、

 

いずれにしても、自分で好きなだけ稼ぎ、好きな人と付き合い

人間関係のストレスや、仕事ばかりに時間を奪われたくない

労働環境を手に入れたいなら、

 

転職を考えるよりも、むしろ、独立することをおすすめします。

 

会社は所詮会社。社員は会社のために無理しても、

会社は社員のために絶対に無理はしません。

 

倒産しそうになったら、まず最初に切られるのは社員です。

 

なので、僕はとにかく仕事は

クライアントと自分のため」にして欲しいと思います。

 

間違っても会社のために仕事はしないようにしてください。

会社は所詮ただの勤務先です。会社は自分の踏み台やジャンプ台にすれば良いです。

素直にお金を稼ぐ場、経験を積む場として割り切りましょう。

 

良い社長?絶対にいません。いたら教えてください(笑)

 

なので、給料が安いと嘆く前にさっさと辞めて転職しましょう。

その方が確実に幸せになれます。

 

デザイナーが転職を8回できた理由とは?まとめ

今回はデザイナーの僕が今までどうやって転職をしてきたのか?

 

なぜ転職を繰り返してきたのか?

デザイン制作プロダクションを8回転職してどうなったか?

僕が経験してきたことを全て赤裸々にまとめました。

 

実際、今は会社を辞めてフリーで仕事をしていますが、

明らかに会社勤めするよりもお金は稼ぎやすいですし、

 

労働環境は最高なので、余計なストレスもなく

デザインの制作にも集中できています。

 

そもそもデザイン制作プロダクションの仕事というのは

デザイナーという役職を与えられてるにも関わらず、

それ以外の雑用仕事が多すぎて、

 

まともにデザイン制作に向き合えません。

 

その中で最高のパフォーマンスをして結果を出せというのは

はっきり言って、無茶な要求ですし、

 

そうした労働環境を作っている制作プロダクションの

明らかな怠慢だと思います。

 

それこそデザイナーに最高のパフォーマンスを出させたいなら、

最高の労働環境を用意しろというのが僕の本音であり、

 

僕は8回ほど転職して会社を移籍時ましたが、

そうした労働環境に出会えなかったからこそ

僕は独立して自分で働きやすい環境を作りました。

 

実際、面接に言っても上辺だけ良いことを言って、

入社すると全然様子が違う。そんな最悪な会社もありました。

 

なので、当然、裏切りだと思った会社は

早々に辞めましたし、それを我慢が足りないというのは

明らかに経営側の勝手すぎる都合です。

 

あ〜、なんかだんだん腹立ってきた(笑)

 

だから僕はこれからもデザイナーの味方しかする気はありませんし、

これからもっとフリーのデザイナーがたくさん稼げるようになって

ブラックな制作プロダクションはどんどん潰れたら良いと思っています。

 

これから先はどんどん労働人口が減り、

働く価値がない会社は淘汰されていきますので、

もしも転職を考えているのなら、今のうちからしっかりと将来を見据えて

 

社員を第一に考えてくれるような会社が万が一にも見つかったら、

誠心誠意勤めあげたら良いと思います。

 

そんな会社はおそらくないと思いますけど。

 

ということで、

少し毒を吐いているように見えるかもしれませんが、

 

僕はただ20年で経験をしてきた事実を

ありのまま伝えているだけです。

 

振り返ると確かに会社選びは下手だったと思いますが、

ただ僕の中ではどの会社を選んだところで

ブラックな業界にいる限りは対して何も変わらないということです。

 

いずれにしても自分を磨きたいなら転職すれば良いですし、

たくさんの経験を積むことで、独立も果たせますし、

頑張った分だけ、いつかは必ず自分に返ってきます。

 

なので、自分のことを大事にしながら、

無理のない範囲で転職活動を繰り返しながら

デザイナー人生を楽しみましょう。

 

それが嫌ならとっととデザイナーをやめましょう(笑)

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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